内山高志(30=ワタナベ)が、挑戦者の同級13位アンヘル・グラナドス(35=ベネズエラ)を6RKOで破って初防衛に成功。

5月17日に行われたプロボクシング:WBA世界スーパーフェザー級タイトルマッチ12回戦は、王者の内山高志(30=ワタナベ)が、挑戦者の同級13位アンヘル・グラナドス(35=ベネズエラ)を6RKOで破って初防衛に成功しました。

下記はその観戦記ですが、暴言のみならず、かなりマニアックな内容になるかもです。すんません。

しかも曖昧な記憶に基づいて書くので、信憑性さえ怪しいというね。いやはや面目無い。

挑戦者グラナドスはS・フェザーとしては破格の長身(185cm)とリーチ(195cm)が特徴で、ファイタータイプの内山と相対するに当たって
それをフル活用していくのかと思ったのですが、ハッキリ言ってそういうレベルの試合ではありませんでした。そういう相性etc以前の問題。

グラナドス。勝手にマーク・ブリーランドみたいなタイプを想像していたのですが、単なる木偶の坊でした。

スピードも無く足も無くボディワークにも然したる冴えは観られず、ただ案山子のように突っ立って、ひたすら内山に打たれ続けるためだけに来日したようなものです。実際1~5Rは、内山の攻撃に耐え、逃げるだけの15分、という以外に表現のしようの無いものでした。

迎え撃つ内山の方は、これはもう破格な体躯の相手に大いに戸惑い、結果自ずからやや攻撃が単調になりました。やりづらさ満開。それでも結構当てまくってたように見えましたが、なんのなんの、噛み合った時の試合振りから考えると「打ちあぐねた」と言って差し支えない試合展開でした。

フィニッシュとなった右フックも、内山の潜在能力からしたら決して「会心の一打」では無いでしょう。あのレベルの相手ならもっと序盤に畳み掛けられたはずです。

ハーンズvsバークレーみたいな試合になるのかな、と思ったんですが・・・悪い面でその通りになってしまった、という感じです。

あと、これはちょっと疑問だったのですが、あの体躯の相手に対し、右クロス狙い、ってのは作戦としてどうなんだろう。

右ボディでガードを下げさせておいて、空いたテンプル・チンetcに右、という狙いだったのかもしれませんが、だとするとちょっとボディ打ちが中途半端に終わってしまった感があります。

・・・っていうか、そもそもその右ボディで倒せちゃうんじゃなかろうか、と。明らかにボディ弱そうでしたしね。

その体躯しか武器の無い挑戦者と、その唯一の武器である体躯によってのみ責めあぐねてしまった内山。

そういう意味で・・・結果はキレイなワンパンチKO勝ちでしたが、試合そのものは残念ながら凡戦でした。

内山の次戦はどうやら粟生戦になる由ですが、さてどうなるか。今日の試合からはなにもその参考に出来ません。

ただ、対粟生の方が内山としては噛みあうんじゃないか、とは思えます。噛みあう相手だから有利、ってことでは決して無いですが。